ようこそ　ゼラニウムの世界へ

ゼラニウムは四季咲ですが、ペラルゴニウムは、別名「ナツテンジクアオイ」というように春から夏にかけて咲く、一季咲です。
ペラルゴニウムは花弁の縁がフリルのように波うち、中心にブロッチ（班紋）が入る品種が多く、葉に切れ込みがあります。
ゼラニウムには独特のにおいがありますがペラルゴニウムには強いにおいはありません。
ペラルゴニウムは、冬に10度以下の低温の環境下に約1ヶ月その後、日が長くならないと花が咲きません。

ゼラニウム　ホワイトアベ

ペラルゴニウム

野生種のペルタツム（P.peltatum)などをもとに、作り出されたグループです。
アイビーに似たつやのある厚い葉と細く伸びる茎が特徴で、自然に横へ広がります。
葉の形がアイビーに似ていることに由来します。
ハンギングにしたり、トレリスに這わせたりして楽しめます。

ブライダルローズ

キャンデイローズ

南アフリカの道端で花を咲かせる ペラルゴニウム・ペルタツム

ペラルゴニウム属の植物の中には良い香りがするものがあります。茎や、葉に多少の香りを持つものが多く、その中でも特に芳香の強いグループをセンテッドゼラニウムと呼んでいます。
軽く葉にふれるだけでよく香りますが、気温が高く、風のない日などは何もしなくてもあたり一面に芳香が漂います。
品種は香りにちなんだ名前で呼ばれています。
栽培はペラルゴニウムに準じます。
多くの種類は比較的高温多湿にも耐えるので、暖地では、庭植えも可能です。
水はけの良い場所に植えれば見事な大株に育ちます。

P.hispidum

レモンローズゼラニウム

アップルゼラニウム

センテッドゼラニウムは主に、P.crispum P.graveolens(ローズ）P.tomemtosum（ペパーミント）が代表的な種類です。
いずれも、茎葉を香料の原料にしたり、葉を鑑賞したりするため、花は重要視されませんが、清楚でかわいい花も実は魅力的なのです。
又、咲いた花は咲き終わるまでが長く楽しめます。

葉や花から香油を採取したり、香辛料に似た香りは、ハーブとして料理やお茶、ブーケやお風呂に利用されています。
その中でも特に刺激的な香りのあるものは虫除けとしても利用されています。
原産地は南アフリカ。17世紀中ごろにイギリスにもたらされ、ビクトリア王朝の時代に、部屋を香らせるために人気が高まりました。
ゲラニオールを多く含み、高価なローズオイルの代用として、現在でも香水などに多く利用されています。
ちなみに、アップルゼラニウムは赤毛のアンのお話の中にも登場しています。

P.graveolens（ローズゼラニウム）

センテッドゼラニウムの葉は美味しくはありませんが、香りがすばらしいので料理・お茶・お菓子の香り付けなどに利用できます。
香りを最も有効に楽しめる方法としてフェイシャルスチームがあります。
特にローズゼラニウムの葉を熱湯に入れた時に立ち上がる精油分を含んだ蒸気にはお肌を生き生きとさせる成分が含まれていて、その香りには気分を明るくし、女性ホルモンの働きを整えるといわれています。

乾燥させた葉は色が悪くなりますが、香りは残るのでサシェやポプリに。また、クッションの詰め物にも有効です。
クッションには化繊綿と共に詰めます。
生の葉や茎をゴミ箱の底に入れておくと爽やかで良い香りがします。

手作りのサシェ ★ 中には陰干ししたセンテッドゼラニウムの葉が入っています。